2016/09/25 ニューヨークが世界のトレンドを生む理由

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前回に続いて、今回もニューヨークについてです。

世界のトレンド発信地、ニューヨーク。日々、様々なカルチャーやアートを生み出してきたニューヨークですが、この街ほど「アメリカンドリーム」を体感できる街はないと思います。

例えば昨今日本でも人気のSHAKE SHACK。このファーストフード店はニューヨークのマディソンスクエアパークにあった1台のホットドッグカートが始まりです。
今でもマディソンスクエアパークにはSHAKE SHACKの常設店がありますが、いつもニューヨーカーや世界中から来た観光客が列をなしています。ものすごく沢山のスタッフが驚くほどテキパキと仕事をしていますが、それでもお昼時は相当待つことになります。

価格的には、定番の「shackバーガー+チーズフライ+シェイク」の組み合わせで約1,600円です。(2016年9月末現在。税金も含む)
もちろん「抗生物質や成長ホルモンを使わない牛肉」などこだわりがあるお店ですが、「ファーストフードで1,600円」となると、恐らく東京では高すぎて手が出ない人が多いと思います。そして例え東京で人気になったとしても、全世界に広がるということはなかなか難しいのではないでしょうか。
でも、ニューヨークという街で、「美味しくて、きちんとしたこだわりがあるのだから、その金額は妥当だ」と判断されると、人気が出て、1台のカートから世界に広がっていくのです。

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「サードウェーブ(第3の波)」と呼ばれるコーヒー文化にしてもそうです。
「サードウェーブコーヒー」とは、一言でいうと「豆の個性を大切にしたコーヒー」で、産地での品質向上の取り組みから豆に合わせた焙煎方法など、「1杯1杯丁寧なコーヒーを楽しもう」という流れの総称です。
日本でも有名な「ブルーボトルコーヒー」を筆頭に、米国南海岸で起こったブームがニューヨークに伝わり、ニューヨークで火がついて世界に広がりました。

でもこのサードウェーブは、もともとは日本の喫茶店に影響されたものだと言われています。
それまでのアメリカのコーヒーは、大量生産・大量流通(第1の波)、スターバックスに代表されるような高品質コーヒー(第2の波)でしたが、日本の喫茶店文化に触発されて、「ワインのように、産地や製法を物語れる1杯を(第3の波)」という流れになりました。
ただこれも、日本(東京)から直接世界にというのは難しかったのです。それにはやはり、ニューヨークという街の構造が関係していると思います。

ニューヨークはいくつかのエリアに分かれていることを以前のブログ(http://glossweb.info/newyork/)でお伝えしましたが、今熱いのは「ブルックリン」だと思います。
摩天楼のマンハッタンと比べ、川を越えたエリアなので家賃も安く気取らない雰囲気で、新進気鋭のアーティスト達が移り住み、ブルックリン発のブランドも増えています。
そのためブルックリンは「手作り」を重んじる風土があり、サードウェーブコーヒーの拠点もブルックリンです。

そんなブルックリンも、少し前まではあまり治安が良くありませんでした。でもマンハッタンから人々が少しずつ移り住み、治安が改善するにつれて、観光客が集まるようになりました。
やはり世界中からニューヨークに来る観光客の数は多く、またマンハッタンが狭いので、多くの観光客が「他に見るべき場所は?」と探しているのです。この「観光客の多さ」と「中心部の狭さ」=「他に見るべきものはないか?と多くの人が常に何かを探していること」が、ニューヨークが世界のトレンドを生む大きな理由だと思います。
なお、ブルックリンの次は、クイーンズという地区のロングアイランドシティというエリアが盛り上がると言われています。現在は工場街で、まだ女性1人で夜に出歩くのは怖いですが、既にアーティストの流入が始まっており、開発も少しずつ始まっています。
ロングアイランドシティにはホテルも増えており、大体のホテルの最上階がレストランになっています。
そこから見るマンハッタンの夜景は絶品なので、早めにホテルに戻って、レストランで楽しむのも一興です。

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山本 雅子

山本 雅子

プロダクトオーガナイザー。PRコーディネーター。 商品を企画する際の生地・柄選びから製品化に携わり、テレビショッピング番組などで視聴者の方に向けて紹介している。 また北欧・北米・アジアを中心に世界を回り、素敵な商品を見つけ、日本に合う形で商品化し、紹介している。 過去にボストン・ロンドン・ソウルに留学しており、海外の人々との交流も多いため、海外の文化の紹介なども行っている。

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